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観葉植物の葉が黄色い・茶色い・垂れる|症状から原因を見分けるガイド

葉が黄色くなっているのを見つけた朝の、あのなんとも言えない気持ち。私は何度も味わいました。あわてて水をやり、肥料をやり、日なたへ移して、結局もっと弱らせたこともあります。今ならわかるのですが、葉の変化は植物がこちらに出せる数少ない合図で、どこがどう変わったかを見れば、原因はかなり絞り込めます。ここでは症状から原因を引けるように、私がよく出くわすものを順番にまとめました。思い当たるところから読んでみてください。
見るのは「どの葉が」「どんなふうに」の2点だけ
症状の話に入る前に、ひとつだけ。原因を絞るコツは、葉そのものよりどの位置の葉に出ているかを見ることです。
- 下のほうの古い葉だけに出ている — 自然な世代交代のことが多く、 あわてなくて大丈夫なパターン
- 新しい葉・株全体に出ている — 根や置き場所に原因があるサイン。 ここは早めに手を打ちたいところです
そのうえで、色が変わったのか、形が変わったのか、触った感じはどうか。 このあたりを合わせて見ると、だいたい犯人が見えてきます。 下の表から、近いものを選んで読んでみてください。
| 症状 | まず疑うもの |
|---|---|
| 葉が黄色くなる | 水のやりすぎ(下葉から順なら寿命のことも) |
| 葉先だけ茶色くカリカリ | 空気の乾燥・水切れ・肥料の与えすぎ |
| 葉が垂れる・しおれる | 水切れ、または根腐れ(土を触って切り分ける) |
| 葉がぱらぱら落ちる | 置き場所の急な変化・冬の冷気 |
| 新しい葉が小さい・色が薄い | 光不足・根詰まり・肥料切れ |
| 白いかすれ・べたつき・白い綿 | 虫(ハダニ・カイガラムシ) |
葉が黄色くなる — 下から順なら自然、全体に広がるなら水を疑う
いちばん多い相談で、私もいちばんよく経験する症状です。 ただ、黄色くなること自体は必ずしも異常ではありません。 植物は古い葉を落として新しい葉に切り替えていくので、いちばん下の葉が1〜2枚ずつ、ゆっくり黄色くなるぶんには世代交代です。 黄色くなった葉はもう緑には戻らないので、根元から取り除いてかまいません。
問題なのはあちこちの葉が同時に黄色くなるときで、 このときまず疑うのは水のやりすぎです。 根が常に湿った状態に置かれて傷み、水も養分も吸い上げられなくなっています。 土を触ってみて、湿っているのに黄色い葉が増えているなら、 ここで水を足すのは逆効果。風通しのいい明るい日陰へ移して、しっかり乾かしてください。
パキラ・サンスベリア・ペペロミア・チランジア(エアプランツ)のように、 もともと乾かし気味の管理を好む種は、この失敗が起きやすい相手です。 「元気がないから水を」と思ったときほど、先に土を触る癖をつけると助かります。
土の乾きの確かめ方、与える量、季節ごとの間隔は観葉植物の水やりの頻度と量にまとめました。 黄変の原因のかなりの部分は、ここを直すだけで消えます。
葉先だけが茶色くカリカリになる
葉の縁や先端だけが茶色く枯れ込んで、真ん中は緑のまま。この出方をするときは、 根まわりの問題ではなく空気の乾燥が主な原因です。 とくにエアコンや暖房の風が当たる場所、冬の締め切った部屋でよく起きます。
私は冬に加湿器のない部屋で育てていて、葉先がぱりぱりになった年がありました。 霧吹きを毎日やるようにしたら、翌年からはほとんど出なくなりました。エアコンの風の直撃を避ける・葉水をこまめにする、この2つでかなり違います。
Amazonで「葉水用の霧吹き」を見るほかに、次のふたつも葉先を茶色くします。
- 水切れの繰り返し。 与えるときにちょろっとしか与えていないと、 鉢の底の根に水が届かず、いちばん遠い葉先から枯れ込みます
- 肥料の与えすぎ。 濃すぎる肥料は根を傷めます(肥料焼け)。 葉先の枯れ込みと同時に、土の表面に白い粉のようなものが出ていたら疑ってください
肥料の量と時期は観葉植物の肥料、選び方と与え方に、 冬の乾燥対策は夏越し・冬越しのお手入れガイドにまとめています。 なお、茶色くなった葉先は元に戻りません。気になるならその部分だけはさみで切ってしまって大丈夫です。
葉が垂れる・しおれる — 水切れと根腐れ、どちらでも起きます
ここが観葉植物のいちばんの落とし穴だと思います。水が足りないときも、水が多すぎるときも、葉は同じようにしおれます。多すぎる場合は根が傷んで水を吸えなくなっているので、株から見れば水切れと同じ状態になるからです。
だから、しおれている株を見つけたら反射で水をやらないでください。まず土を触る。切り分けはそれだけで済みます。
- 土がさらさらに乾いている — 水切れです。 鉢底から流れ出るまでたっぷり与えれば、早ければ数時間でしゃんと戻ります
- 土が湿っている — 根腐れを疑います。 追加の水は与えず、風通しのいい明るい日陰へ。 土の表面がすっぱいような匂いがしたり、株元がぶよぶよ柔らかくなっていたら、 鉢から抜いて黒く傷んだ根を切り、新しい土に植え替えるところまでやったほうが助かります
根が黒くドロッとしているか、鉢から抜いて確かめる方法と、そこからの復活の手順は観葉植物の根腐れ、見分け方と復活のさせ方にまとめました。 植え替えそのものの手順と、根を切るときの加減は観葉植物の植え替え、タイミングとやり方にまとめています。
葉がぱらぱら落ちる — たいていは「環境が変わった」せい
買ってきた翌週にばさばさ葉が落ちて、これは失敗したと落ち込んだことがあります。 でもこれは植物なりの適応で、置かれた場所の明るさや湿度が急に変わると、 植物は葉を減らして体を合わせにいきます。 店の明るいディスプレイから自宅の棚へ、というだけでも十分な変化です。
ガジュマルはこの反応が分かりやすい種で、 日ざしを好むわりに耐陰性が5段階で2なので、 暗い場所へ動かすと正直に葉を落とします。 でも根が無事なら、環境に慣れたころに新しい芽を出してくれます。 ここで気の毒になって場所を何度も変えるのがいちばんよくない。 落ち着ける場所をひとつ決めて、しばらく動かさずに見守ってください。
冬にまとめて落ちる場合は、窓ぎわの冷気を疑います。 日中は明るくて良い場所でも、夜間の窓ぎわは屋外に近い温度まで下がります。 夜だけ部屋の内側へ寄せる、カーテンと窓のあいだに置かない、それだけで違います。
暗い部屋でも葉を落としにくい種類は日当たりが悪い部屋でも育つ観葉植物まとめに、 冬の置き場所は夏越し・冬越しのお手入れガイドにまとめています。
新しい葉が小さい・色が薄い・茎だけ伸びる
枯れてはいないけれど、なんだか元気がない。 新しく出てくる葉が前より小さく、色も薄く、茎ばかりひょろひょろ伸びる。 この状態でまず疑うのは光不足です。 植物は光が足りないと、少しでも明るいほうへ届こうとして茎だけを伸ばします(徒長)。
モンステラのような大きな葉を出す種は変化が分かりやすくて、 光が足りないと葉に切れ込みが入らないまま小さく出てきます。 耐陰性が低いガジュマル・アレカヤシは、とくに光不足のサインが先に出る顔ぶれです。
光を足しても改善しないときは、鉢の中を疑ってください。 根が鉢いっぱいに回っていると(根詰まり)、新しい葉を育てる余力そのものが出ません。 鉢底の穴から根が出ている、水をやっても土に染み込まない、といったサインが出ていたら植え替えです。 生長期なのにずっと肥料を与えていない場合は、肥料切れのこともあります。
それぞれの対処は日当たりのガイド、植え替えガイド、肥料ガイドに。 間のびしてしまった姿を整えるには剪定・切り戻しが効きますが、切っても置き場所が同じなら、また同じように伸びます。原因のほうを先に直してください。
白いかすれ・べたつき・白い綿 — これは虫です
ここまでの症状と違って、次の3つが出ていたら原因は環境ではなく虫です。
- 葉が白っぽくかすれ、葉裏に細かい点や薄い糸がある — ハダニ
- 葉や床がべたべたする、茎に貝殻のような固いものがついている — カイガラムシ
- 土のまわりを小さな黒い虫がふわふわ飛ぶ — コバエ(キノコバエ)
べたつきは、虫の排せつ物です。放っておくとそこにカビが生えて葉が黒くすすけてくるので、 早めに拭き取ってしまうのがいいです。 最初に見つけたときは本当にぞっとしましたが、正体さえ分かれば対処はそこまで難しくありません。
3種類それぞれの落とし方・予防は観葉植物の虫対策ガイドにまとめています。 ハダニは乾燥した環境で増えるので、葉水は予防にもなります。 黒いすす自体の対処や、虫が原因ではない斑点・白い粉との見分け方は観葉植物の病気ガイドにまとめました。
症状が出たときに、やってはいけない3つ
最後に、私が実際にやらかして株を弱らせたものを挙げておきます。 どれも「よかれと思って」やることばかりです。
- とりあえず水をやる。 症状の半分近くは水のやりすぎが原因なので、 これは半分の確率でとどめを刺しにいく行為です。まず土を触ってから決めてください
- 弱っているから肥料をあげる。 肥料は元気を出す薬ではありません。 弱った根に濃い肥料は追い打ちになります。回復して新芽が動いてから与えます
- いきなり直射日光に出す。 室内に慣れた葉を急に強い光へ出すと葉焼けします。 焼けて茶色くなった葉はもう戻りません。明るい日陰から少しずつ慣らしてください
このあたりの「よかれと思って」の失敗はまとめて初心者がやりがちなNG行動6つに書いています。
8種でみる、先に出やすいサイン
同じ環境でも、どのサインが先に出るかは種類によって違います。 下の数字は診断の点数に使っているものと同じで、耐陰性(大きいほど暗さに強い)とズボラ耐性(大きいほど水やりを忘れても枯れにくい)です。 耐陰性が低い種ほど光不足のサインが早く、ズボラ耐性が高い種ほど水のやりすぎでつまずきます。
| 植物 | 耐陰性 | ズボラ耐性 | 出やすいサイン |
|---|---|---|---|
| ガジュマル | 2 / 5 | 3 / 5 | 環境が変わると葉を落として抵抗します。買ってきた直後・置き場所を移した直後の落葉が定番 |
| アレカヤシ | 2 / 5 | 3 / 5 | 葉先から茶色くなりやすいタイプ。乾燥と水切れ、どちらでも同じ出方をします |
| チランジア(エアプランツ) | 3 / 5 | 4 / 5 | 葉先が枯れ込むのは水不足、株の中心が茶色く崩れるのは濡れたまま蒸れたサインです |
| パキラ | 4 / 5 | 4 / 5 | 幹はしっかりしていても、下葉から黄色くなるときは水のやりすぎを先に疑う相手です |
| モンステラ | 4 / 5 | 3 / 5 | 葉が大きいぶん変化が目立ちます。下葉の黄変と、切れ込みの入らない小さい新葉は光不足のサイン |
| サンスベリア | 4 / 5 | 5 / 5 | 根腐れのサインが地上に出るのが遅い種。根元がぶよっと柔らかくなったら手遅れ寸前です |
| ペペロミア | 4 / 5 | 5 / 5 | 厚い葉がしなびたら水切れ、透けるように柔らかくなったら水のやりすぎ。分かりやすい相手です |
| ポトス | 5 / 5 | 3 / 5 | つるが間のびして葉が小さくなったら暗すぎ。斑入りのものは斑が消えて緑一色になります |
数値は「その性質の強さ」を表したもので、症状の出やすさそのものではありません。 どの種類でも、置き場所と水やりが合っていれば葉はきれいなままです。
症状が出にくいのは、部屋に合っている一鉢です
ここまで対処法を書いてきましたが、いちばん効くのはそもそも部屋の環境に合った植物を選ぶことでした。 暗い部屋に日ざし好きの種を置けば、どれだけ手をかけても葉は落ちます。 合っている一鉢は、驚くほど何も起きません。
4つの質問の診断では、日当たりとお世話にかけられる手間から 向いている種類を出します。今の一鉢で苦戦しているなら、 次の置き場所を決めるときの参考にしてみてください。